看護婦日記
獣じみた午後
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◆スタッフ◆
プロデューサー………村 井 良 雄
企 画……………進 藤 貴美男
脚 本……………宮 田 雪
監 督……………黒 沢 直 輔
撮 影……………水野尾 信 正
照 明……………加 藤 松 作
録 音……………伊 藤 晴 康
編 集……………奥 原 茂
美 術……………金 田 克 美
音 楽……………甲 斐 八 郎
助 監 督……………加 藤 文 彦
製作担当………………鶴 英 次
スチール……………井 本 俊 康
現 像……………東映ラボテック
◆キャスト◆
亜矢子……………風 間 舞 子
玲 子……………美 保 純
郁 子……………川 村 真 樹
直 美……………山 地 美 貴
桂 木……………白 山 英 雄
俊一郎(院長)…江 角 英
順…………………村 尾 幸 三
◆解説◆
クランケの治療に画期的な夢の再生の研究に没頭していた院長が、一躍世界の注目をあつめるようなドリームリングを完成させた。そのドリームリングをめぐり、院長の座を狙う医師と院長夫人、復讐鬼と化している女医らがからみ、怨念と欲望、淫夢と現実の錯綜する中で展開するエロカルト『オカルトポルノ』。
主演は、肉体派の風間舞子、ディスコクィーンの野性派・美保純で、今までと違ったシリアスな役柄にアタックしている。他に、妖艶な大人の魅力を発散させている川村真樹、キュートなピチピチギャルの山地美貴の競艶。
監督は、にっかつニューウェーブのホープ黒沢直輔で、シンセサイザーの神秘的BGMの中で魔可不思議な世界を斬新なカメラワークで濃密に描いている。
◆ストーリー◆
夢の再生の研究に没頭していた橘医院の院長・俊一郎は、ついにドリームリングを完成させた。俊一郎は、助手の看護婦の直美と完成の歓びにひたっていたが、ある日、かねてより結託して院長の椅子を狙っていた妻の郁子と医師・桂木の陰謀の罠にかかってしまう。二人は、クロロフォルムで眠むらせた俊一郎と直美を不倫の恋の精算のために首吊り心中をしたとみせかけたが、もがき苦しむ俊一郎の方のロープがきれて、かろうじて俊一郎は一命を取留める。しかし、直美の方は絶命し、股間からドリームリングがポトリと落ちた。
郁子と桂木は、俊一郎のドリームリングの完成を知り、その研究成果を学界で発表したら、この病院は一躍世界の注目を浴びると考え、学界発表まで、廃人同様となっている俊一郎をなんとか回復させようとする。そこで女医の亜矢子に、俊一郎の治療を一任する。
ある晩、野外SEXに興じていた若い順と玲子のカップルが膣ケイレンのために救急車で病院にかつぎこまれてきた。応急処置をした女医の亜矢子は、玲子が完全なSEX恐怖症にかかっているので、治療のために入院するようにすすめた。深夜、亜矢子は眠っている玲子のベットヘ忍び寄り、直美の遺品でもある二つの赤い鈴のペンダントの一つを玲子の陰部に挿入した。
翌日から玲子の治療が始まった。亜矢子は精神分析の必要から、特殊催眠再生装置などのメカの並ぶ部屋の診察台の上に横になった玲子の股間にドリームリングを挿入した。
その晩、玲子は桂木と絡み合っている夢をみる。それは、翌日、再生装置によってスクリーンに再生された。ドリームリングを使用しての治療が始まってから、玲子の躯は鈴の音を聞くたびに、下半身から突きあげる痒きに濡れ、電流のような快感に底知れぬ夢の中に誘われていくのだった。
亜矢子は自室で一人ほくそ笑んでいた。鈴を使っての催眠療法は効果テキ面で、玲子を自由自在にコントロールできるまでになっていた。実は、郁子らの陰謀の犠牲にされた直美とレズの関係にあった亜矢子は、復讐のために玲子を利用しょうと考えていたのである。
ある日、玲子は夢遊状態のまま、亜矢子の手にする鈴の音の誘導で橘邸までやってきた。ちょうど、寝室のベットの上で淫欲に身悶えていた郁子と桂木の背後に接近すると、頭上にナイフをかざした。しかし、そのまま静止し、崩れ倒れる。
桂木は、失神している玲子が催眠状態であることに気づき、亜矢子が張本人であると疑った。ショック療法で院長の治療を任かせられている亜矢子は、桂木に詰め寄られると病気を治せるのは自分だけだと言って、桂木たちの乗っ取りの計略をあばいた。桂木は力で亜矢子をねじ伏せようとせまり、強引に挿入していった。亜矢子は徐々に躯を開いていった。
その日、亜矢子は失神状態の玲子のリングを取り出し再生した。スクリーンには、亜矢子と直美が絡み合う姿が映しだされた。玲子の脳細胞を別の人格の脳波が支配し始めているのは確かであった。
亜矢子は、病院の旧館に行くと院長に全裸で挑発するというショック療法に専念していた。亜矢子は、院長の脳波サイクルが正常にもどりつつあると、郁子たちを電話で呼びつけ、院長にもっと刺激を与えるために獣のように二人にも参加してほしいと誘う。四人は全裸でアクロバティックに絡み合い、郁子らも忘我の境であった。その時、二人の首にロープがかけられ、満身の力で引っぱられる。亜矢子である。二人は、もがきながら息絶えた。そこへ、白衣姿の玲子がナイフを手にせまってきた。突然、玲子は直美に変貌した。
直美の霊は、男の奴隷にならないという約束を破ったことを咎めてきた。すると、赤い鈴のペンダントが亜矢子の首にまきつき、亜矢子は断末魔の坤きをあげて息絶える。とともこ、部屋中が真っ赤の炎に包まれた。正気にもどった玲子は、間一髪白煙の中にやってきた順に救出される。脱出すると先程の悪夢がウソのようであった。……。