◆キャスト◆諏訪加世子：立花杏子／弦巻靖子：篠原さゆり／鷹取亜紀：青木こずえ／諏訪久作：柳東史／弦巻孝之：杉本まとこ／酒々井千晶：山本清彦
◆解説◆ ブランコでカシャツ！滑り台でカシャッ！とカメラのファインダーをふとベンチのほうにやった時、偶然にもラッキーな事に目にしたものは！すっかり公園の風景を撮影している事など忘れ
て、何かに取り憑かれたかのように見入ってしまう私達であった。ベンチに体を預けて寝ている大股開きの買い物帰りの人妻。とそれを地を這うようにして覗き込むように見上げる怪しい男。ムムッ！痴漢だと思いきや何やら様子が違う。楽しそうに話ししているし何だかわからない。二人の奇妙な行動は？である。主婦の売春か、イメクラの屋外プレイか？などいろいろと考えてもみた。今度は男のイチモツをくわえて激しく頭を上下に運動をしている。やけに男のそれが白くてデカかったのははっきりと覚えている。ぽかんと口を開けてみている私達に気付いて、もうちょっとでイキそうだったのか、男は腰をくの字にさせ睨み付けながらその場を去って行ってしまった。驚くことに隣には乳母車を引いたこちらもまた平凡そうな主婦、その様子を食い入るように見ていた。欲求不満なのか？今夜は家に帰って、しなびた旦那のチンチンで思い切り燃える事だろう。ひょんな事から会社の近くで人妻たちの濡れ場を発見し、こんな事はやらせだとばかり思っていた私は太陽が燦々と照らし誰もがヤル気を無くしている時、一瞬エクセスの映画の中にいるような錯覚に襲われた。主演にグラビアの女王から見事！Ⅴシネマヘと華麗なる変身をしました男のオアシス立花杏子。監督に山崎邦紀がお届けします。
◆ストーリー◆ 多摩川の近くに住む加世
子は、ある日、川沿いの公園で妙なビンを拾った。コルクの栓をしてあるそのビンの中には、何か文字の書いてある紙片が入っている。川を流れてきたものかも知れない。興味を引かれて、中の紙片を取り出すと、そこには「地下生活者のような孤独な生活をしている僕に、連絡をください」と書いてある。返事はこのビンに入れ、同じ場所に置いてほしいという。イタズラだろうと思う加世子だが、面白半分でビンを家に持ち帰り、簡単な返事を書いて、翌日、公園の同じ場所に戻す。短大に入学してまもなく5才年上の久作と結婚し、そのまま家庭に入ったが、変化のない生活に退屈していたのかも知れない。子どもがいないこともあって、近所の奥さんたちとの付き合いからは一歩引いていた。夫の久作は、加世子との結婚生活に何の不満もなかったが、自治会の役員をやったときに知り合った人妻、鷹取亜紀と密かな関係ができていた。亜紀は夫に逃げられ、一人暮らしだったが、さばさばした性格で、久作との関係も性欲解消で割り切っていた。むしろ久作が最近妙に気になるのは、結婚したとき処女だった加世子が、このまま年を取っていく事をどう考えているかだった。 加世子がビンに返事を書いて戻した翌日、また公園に行ってみると、ビンを持った男が立っている。驚いて木陰に隠れ、離れたところから男を観察すると、小ざっぱりした身なりの真面目そうな男だ。男はビンを置くと、去っていく。加世子は、胸の鼓動を感じながら、その場所に行ってビンを拾うと、彼女の返事に対する感謝が書いてある。思わず微笑む加世子。ふと目を上げると、先ほどの男が戻ってきて、驚いた表情で自分を見つめている。お互いに見つめあった後、どちらからともなく吹き出す二人。自己紹介して、話してみると、酒々井（しすい）千晶と名乗る男と不思議なくらいリラックスして話すことができた。大学院でガラスの研究をしていると言う彼と、明日一緒にお昼を食べる約束をする。
翌日、手作りの弁当を作って、公園に行き、酒々井と一緒にお昼を食べる加世子。楽しいが、久作に対して後ろめたい気もする。結婚しているかどうか酒々井が聞かないので、自分から話していないのだ。そんな二人を、通りかかった亜紀が目撃する。面白半分に、持っていたビデオカメラで隠し撮りする亜紀。そんなことは知らずに、加世子と酒々井は一緒にブランコに乗ったりして遊んでいる。
一方、弦巻の妻、靖子が公園の別の場所で、例のビンを拾っていた。紙片を取りだし、目を輝かせる靖子。
帰宅途中の久作が亜紀に呼び止められ、知らない男とブランコに乗っている加世子のビデオを見せられる。奥さんの行動に注意した方がいいという亜紀。呆然として自宅に帰って加世子を見つめると、別に変わったところはない。しかし、ベッドで加世子を抱くと、いつもより反応が激しい。胸騒ぎする久作。ブランコに乗りながら、加世子が知らない男とセックスしている妄想が浮かんで消えない。加世子は加世子で、明日にはもっとエスカレートしてしまいそうな不安と、甘い期待があった。
翌日も、手作りの弁当を持って公園に行った加世子は、酒々井とキスし、誘われるままに公園に続く木立の中に入り、抱き合う。大胆にも、白昼の野外でセックスに及ぶ酒々井。加世子にとっては『セカンド・バージン』みたいなものだった。それを木陰から異様な視線で見つめる男がいた。会社を休んで、後をつけてきた久作だ。久作は妻の赤裸々な姿に釘付けになったように一歩も動くことができない。飛び出して止めさせるべきか、スゴスゴ逃げ帰るか。久作は、どちらでもなく、見つめ続けながら、痛いぐらい勃起しているのを意識した。加世子と男が立ち去っても、久作は動くことができない。その夜、久作は加世子に手を出すことができなかった。昼間の公園の光景を思い浮かべ、眠っている加世子の隣で思わずオナニーする。
翌朝、ふさぎ込んでいる久作を見て、何か感づいているらしいことを察知した加世子は、公園に行くことを止める。久作は仕事に行くのを止め、亜紀の部屋でメソメソしていた
その日の河川敷では、半裸の靖子と、ワイルドなロックンローラー風の酒々井が戯れながら抱き合い、踊っていた。そして、野外ファツタ。それをビデオで隠し撮りしているのは、やはり亜紀だ。この男は何者だろうと考える亜紀。靖子の浮気を知らない弦巻は、見かけた久作にまたスワップを持ちかけるが、久作は心ここにあらずで話にならない。首をひねる弦巻は、加世子が浮気したらしいことを聞き出す。すっかり興奮した弦巻は、スワップさえしておけば、浮気なんかしなかったはずだ、今からでも遅くないというが、久作は首を縦に振らない。
自宅に帰って、靖子に加世子の浮気のことを話す弦巻。きっとあの夫婦はスワップに踏み出すに違いないという。内心ドキっとする靖子だが、弦巻は自分の女房が同じことをやっているとは夢にも思わない。靖子にしても、加世子の相手が酒々井だとは考えもしなかった。
出社拒否症になり、亜紀の部屋で落ち込んでいる久作。加世子はまた酒々井と会い、刺激的な野外ファックを経験する。
久作とは逆に、加世子はどんどん激しくなっていくようだ。
公園の川のそばに置かれた酒々井のビンを、ぼんぼん川に放り投げる女がいた。見つけるたびに投げる。ノイローゼ気味の久作にジレた亜紀が直接行動に出たのだ。怒り心頭の酒々井が、亜紀の前に現れる。なぜビンを捨てるのだという酒々井に、いったいあんたは何者？ なにしにこの界わいに現れたの？と詰問する亜紀。自分は欲求不満の主婦たちの願望に応えているだけだと言う酒々井。亜紀は、ここはここでそれなりにうまく行っているのだから、さっさとどこかに消えてくれと言う。そして、隠し撮りしたビデオを見せ、いやなら彼女たちに酒々井の正体をバラすと脅す。激昂した酒々井は亜紀に襲いかかり、レイプしようとする。亜紀だって負けていない。自分からインサートして、動物の雄と雌の闘争のような激烈な野外セックスとなる。二人の戦いは相打ちで終わり、酒々井は姿を消すことを約束する。
加世子も靖子も、ビンを探すが、二度と出現することはなかった。加世子は、内心ほっとする。熱に浮かされたような不思議な浮気だったが、久作と離婚したりするような深刻なことまでは考えられなかった。セカンド・バージン喪失を体験することで、何か一時期の憑き物が落ちたような気がする。靖子は靖子で、何も知らない弦巻にはトボケテいた。何も自分から告白する必要はない。
久作は、すべてをブチまけて加世子と話し合おうとするが、亜紀が止める。夫婦でも、お互いの心の中をのぞき込むようなことはしない方がいい。スワップの誘惑さえ感じていたのだから、相手は違っても結果的に加世子に体験させたことになる。
酒々井が消えて、諏訪宅も弦巻宅も何事もなかったかのように、元に戻った。久作と加世子などは、二人の関係がリフレッシュして、以前より愛が深まった。一人ワリを食ったのは、久作がこれ以上妻に嘘がつけないと言って関係を断った亜紀だったが、まあ性欲を満たしてくれる男なんて、他にもいるさ。
