黒の挑発
未亡人が疼くとき

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『黒の挑発 未亡人が疼くとき』スチール1◆スタッフ◆製作:ENKプロモーション/提供:Xces Film/監督:剣崎譲/脚本:宇喜多洋平『イブの未亡人 夜のいそぎんちゃく』より/撮影:浜崎務/照明:北井哲男/音響:東洋スタジオ(立石幸雄)/編集:酒井正次/助監督:西村恒光/メイク:横井美里/スチール:渡辺哲/録音:シネキャビン/現像:東映ラボテック
◆キャスト◆太田ひとみ:イヴ/太田彩:桐島せな/美香:高橋しのぶ/太田繁夫:渡邊哲/田所次郎:藤田佳昭/布施拓:中井正樹/赤野:田宮明
◆解説◆ 最近の劇場の流行りは、シネコン(シネマコンプレックス)小さい劇場が瀕死の状態だ!そこでエクセスは考えた。小さいピンクの劇場に希望の光をと。
 そこであのピンク界の女王がエクセスに再登場!
その名も「イヴちゃん」…。
 今回はイヴちゃんが劇場のモギリのおばちゃん扮して、大活躍。経営が傾き掛けた劇場と結婚を控えた娘。悪戦苦闘しながらも頑張るイヴ。
 もちろん絡みの方も、夫を早く亡し、ほてった体をバイブで癒すエロエロ女!(バイブは自前だとか)熟女の魅力を120%出し尽くした超力作!そして何と、ラストには若い頃のイヴちゃんも見れるとか?
 そんな内容の濃い&どスケベな60分。
 監督は今回でイヴちゃん四本目になる剣崎譲。息のあった二人が作り出す大人のおとぎ話はピンク映画の明るい未来を暗示させる。
 もしも劇場のモギリのおばちゃんが「イヴちゃん」だったら、映画でイク前にイヴでイク・・・。『黒の挑発 未亡人が疼くとき』スチール2
◆ストーリー◆  太田ひとみ(36)は成人映画の劇場北斗座の館主。夫の繁夫を亡くして早5年になる。ひとみは繁夫の後を継ぎ北斗座を必死になって守っているのだか、問題も沢山抱えていた。実はひとみは繁夫の後妻で、繁夫には娘の太田彩(21)がいた。ひとみと彩は義理の母娘という事もあってか、仲はあまり良くない。お互いぎくしゃくした関係が続いていた。
 いつもの様に閉館の準備をしているひとみに、映写技師の田所次郎(30)が映写機の調子が悪いので、ちょっと修理してから帰りたい」と言った。次郎は亡くなった夫の一番弟子。仕事も真面目て良く働く男だ。そんな次郎に頼みたいのはやまやまなのだが、折りからの不況で残業代もままならない。しかしそんな状況を一番解っている次郎は、「残業代、気にせんといて下さい」とだけ言って、映写室へと上がって行った。
 太田家に戻ったひとみが、玄関を開けると二階からいつもの様に彩の喘ぎ声が聞こえる。彩には彼氏の布施拓(26)がいて、半同棲の様な形で太田家に入り浸っていた。毎晩、見せつける様にSEXをしていれば、ひとみも生身の女。独り身の寂しさが彼女を今夜もバイブオナニーへと誘っていく。
 一方次郎は修理を終えて、家路に着こうとしていると、スナックのママ美香(26)から電話が入った。気の進まない次郎だったが、仕方なくスナックへと足を運んた。
 美香が一人カウンターで飲んでいると、そこに次郎か現れ、美香は開口一番!近所の噂ばなしを始めた。実は近々「マンション」か出来る。そしてこの辺でマンションか立つくらい大きいスペースは北斗座ぐらいしかないのだ。驚く次郎は数日前の事を思い出した。スーツ姿のどう見ても不動産屋としか見えない二人の男が、北斗座の前をうろうろしていたのだ。「そんな筈は無い」と思いつつも、不安を隠し切れない次郎は酒を呷った。
 数日後『黒の挑発 未亡人が疼くとき』スチール3。いつもの様に閉館作業している次郎に、ひとみが飲みに誘った。嫌な予感はあったものの、居酒屋へと付いて行く。そこでひとみは全ての事を打ち明けた。本当にマンションの計画は有り、そのリストに北斗座の名前も上がっている。業者としては、劇場は残しても良いのだが、成人映画はまずいとの事。実際に北斗座の経営もかなり厳しいし成人映画の未来もどう成るか解らない。ひとみは本当に悩んでいた。次郎も現実を聞かされて黙り込んだ。二人ただひたすら酒を飲む。やがて酔い潰れたひとみを家まで送ると二人無言のまま抱き合い。やがてお互い激しく求めあった。
 数日後。北斗座の扉の前に、「諸般の事情により閉館」の文字が。しかし皮肉にも閉館を惜しむお客さんで北斗座は開館以来の大入りと成っていた。ひとみは複雑な思いで劇場の仕事をする。そんな時、ラストの週のプリントとポスターが配給会社から届いた。それを見て次郎は驚いた。『黒の挑発 未亡人が疼くとき』スチール4
 その夜。仕事を上がろうとするひとみに、次郎は「今から、試写をしますので、客席で見ていて下さい」とだけ言い、映写室に上がっていった。なんの事たか解らないまま、ひとみも客席へと付く。やがて劇場が暗くなって映画が始まった。スクリーンの中には、若いころのひとみのすがたが。実はひとみは昔売れっ子のポルノ女優だったのだ。昔を懐かしみ涙するひとみに次郎は、「いい映画ですね、奥さんの気持ち、全て解りましたよ。この映画を見てたら・・・」と言った。ひとみと次郎は、自然に唇を合わした。そして二人・・・そのまま客席で抱き合い絡み合っていたった。
 翌朝。劇場の扉には「お客様各位。閉鎖は致しません」の文字が・・・。