母性愛の女
昼間からしたい!

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◆スタッフ◆製作:松岡プロダクション/提供:Xces Film/脚本:今西守/監督:松岡邦彦/撮影:村石直人/照明:鳥越正夫/編集:酒井正次/録音:シネキャビン/助監督:山口稲次郎/スチール:佐藤初太郎/現像:東映ラボテック
◆キャスト◆小泉茜:浅井舞香/柳悦子:酒井あずさ/知美幸:真咲南朋/内藤マキ:小川はるみ/柳智浩:千葉尚之/小泉真:柳東史/森岡善:久保田泰也/ニュース解説者:サーモン鮭山/柳巖夫:小林節彦
◆解説◆ 最近、親の愛を受けずに育った子供が増えているらしい。若者の無差別殺人、親殺し、虐待など凶悪犯罪が連日テレビのニュースで放送されている。コメンテーターは『幼い頃の親の虐待や、愛情不足が歪んだ心をつくる』と言う。本当に正しいのだろうか?愛情を注ぎ込めば、立派な大人になるのか?立派な大人とは?と、哲学的な話になってしまう。今回、エクセスが挑戦するテーマは『母性愛』母親の愛情を知らなかった男が初めて母性愛を感じ、その女性にした事は…。後は、本編をご覧下さい。
 主演は浅井舞香。熟れ熟れの体で、若い男を虜にします。『さあ、ママのおっぱいを吸ってご覧なさい』と乳房を挿し出す様は、まさに聖母の域に達しています。
 監督は松岡邦彦がお贈り致します。
◆ストーリー◆ 小泉茜(37)は、商社マンの真(41)と結婚して10年。もう子供はほぼ諦めている。そのせいか、茜は児童養護施設のボランティアに熱心で、ある時など里親になると言い出して、真に大反対された。それ以来、茜は真をエリートで冷たい人間と思うようになり、セックスも拒んでいる。「あなたは一人でだって生きていけるかも知れないけど、世の中そんな人ばかりじゃないのよ」。そう言われても、感情を表に出すのがヘタな真は困ってしまう。茜は、テレビで報道される少年犯罪を見るたびに、彼らの生い立ちに胸を痛めた。解説者は言う。「『殺すのは誰でも良かった』という場合、これは親のことなのです」「『恋人がいたら、こんな事しなかった』というのは、やはり母親に甘えたいのでしょうね」
 柳智浩(25)は、父の巖夫(49)と義母の悦子(45)と暮らしている。巖夫は数年前、大病して前妻に出て行かれた。以来、無職で、智浩が水道管検査のアルバイトをして暮らしている。父の事は憐れだが、悦子の前だけいい格好をして、陰気で偉そうなのがうっとおしい。出会いのない智浩は、職場の後輩の森岡善(23)に女を紹介してもらう。その女・知美幸(21)は、智浩の小学校の後輩で、「小2の頃、柳先輩に憧れてたんですよ」と言うので、期待した。だが、AVやってると言う美幸が森岡とHし始めたので、疎外された気がした智浩は一人先に帰った。「昔と違ってキモい」と、笑う美幸。「あの女は、誰でもいいんだ」ムカついて家に入ると、巖夫が悦子とセックスしていたので、殺してやりたくなった。以前、智浩は仕事先のとある家の流し台で銃を発見、持ち帰った。だが使う気は全然ない。臆病な智浩にとって、結局それはただのオモチャだった。
 後輩に馬鹿にされた気がした智浩はバイトをさぼるが、巖夫にどやされ家を出た。退屈しのぎに水道管検査を装い、他人の家を訪問。怪しまれ拒まれるが、何軒目かで茜と遭遇。茜は疑いもせず、にっこり微笑んで入れてくれた。茜に優しい母性を感じる智浩。仕事のふりをして、家の中を見て回る。海外勤務の多い真が集めた装飾を見て、羨む智浩。「俺も、もっと勉強すれば良かった」「これからでも遅くないわよ」「無理ですよ」「ご両親は?」「死にました」。嘘を言う智浩だが、それが茜の母性をくすぐった。「もし勉強したかったら、語学ぐらいなら私だって教えられるから」。そう言う茜に、智浩は感激した。
 家に帰ると急に勉強を始める智浩。森岡にも「留学する」と宣言、プライドを満足させた。だが、それよりも茜の事が頭から離れない。「あの人は俺の事を分かってくれる」。悶々として勉強どころではない。
 数日後、智浩は再度、茜の家を訪ねる。茜は歓迎してくれて、疑わず勉強を教えてくれる。「私に子供がいたら、教育ママになったかも」。子供ができなかった茜は嬉しそうだ。智浩は、思わず茜を抱きしめてしまう。そんな気は少しもなかった茜は取り乱す。抵抗されて驚いた智浩は、茜を犯してしまった。夫以外知らない茜は、ショックを隠せない。「どうしてこんな事を…けだもの!」。茜に嫌われたくない智浩は、何とか茜を落ち着かせ、話を聞いてもらいたい。だが、何を言ってもとりつくしまがないと知った智浩は、「俺にも恋人がいたら、こんなことしなかったのに…」と呟いた。それを聞いた茜の母性愛が動いた。すっかりしょげた智浩に、「私が…恋人になってあげる」と言ってしまう茜。耳を疑う智浩だが、茜は智浩を抱きしめた。「いいのよ、しても」。茜にすがりつく智浩。
 セックスレスとはいえ、夫を裏切るのは初めてだ。罪悪感を感じる茜だが、それもこれも真が冷たい人間なのが悪いと自分に言い聞かせていた。だが、真はある日、茜に言った。「今度また海外勤務だけど、無理してついて来なくていいよ。君は他人の事ばかりで僕の事は気にもしてないようだから…僕だってずっと寂しかった」。茜は、真の本当の姿に気付いてあげられなかったと思う。真も甘えたかったんだと分かると、急に真が愛しく思え、その夜、久しぶりに真にセックスを求めた。真は何故か困った様子だった。
 真について行くと決めた茜から、別れを切り出された智浩は、傷害事件を起こし、刑務所に半年服役する。だが、茜は外国には行かなかった。実は、真は美幸と浮気していたのだ。真は、最初から美幸を海外勤務に連れて行くつもりでいた。離婚を決意した真は、茜に真実を明かし、美幸と行ってしまったのだった。茜はショックを受けたが、獄中の智浩の世話を焼くことで立ち直った。智浩は出所を心待ちにした。
 ところが。智浩が牢にいる間に、悦子に逃げられた巌夫は、茜と面識を持ち、なんと結婚してしまった。息子の面倒を何かとみてくれる茜に、巖夫は恐縮しながら、男手一つの家庭環境を嘆いた。茜は、そんな巖夫に憐れを感じ、家事を手伝いに行くうちに、ある日、巖夫に押し倒されたのだ。出所して、その事を初めて知った智浩はショックを受ける。「ごめんなさい、でも、これならあなたの母親でもいられるんだし…」言い訳にもならない言い訳をする茜。そこへ巖夫が、よせばいいのに偉そうに言った。「彼女の愛は一人のものじゃない。聖母のように、みんなに向けられているのさ。これからは母さんと呼びなさい、智浩」。
 数日後、智浩は銃で事件を起こし、また逮捕された。テレビで解説者が語る。『殺すのは誰でも良かった』という場合、これは親のことなのです」。茜は、胸を痛めて絶句した。