◆スタッフ◆製作：IIZUMI production／提供：エクセスフィルム／監督・脚本：北沢幸雄『社宅妻暴行 白いしたたり』より／撮影：清水正二
／助監督：城定秀夫／編集：北沢幸雄／スチール：本田あきら／録音：シネキャビン／現像：東映ラボテック◆キャスト◆国崎みどり：佐々木麻由子／山瀬茜：工藤翔子／早野久美子：佐倉萌／国崎和也：千葉誠樹／小杉則夫：久保和明／主婦Ａ：ＭＯＭＯＫＯ／Ｂ：サトウキナコ／Ｃ：佐々木基子
◆解説◆ 誰でもいいからレイプしたかった・・・。無差別に凶悪な犯罪が起こる世の中だが、その反面レイプされてもアッケラカンと「まっ、いっか！！」と、ノーテンギャルが急増中とか・・・。なんでも、相手がイケてる顔で、自分も気持ち良かったらそれでOK！しかもファンタジックにレイプを楽しみにしているとか・・・。今時ギャルの人並外れた感覚に〈レ・イ・プ〉されそうな今日この頃だ。
そんなことはせておき、ある企業の社宅内。
一見退屈で平凡な日常に見えても、社宅では上下の関係、妬みそねみのオンパレード。そして、男と女の品定め。隣の奥さんの微乳も美乳に見えてしまう！隣の芝生が青く見えるように、隣のモノは良く見えてしまうのです。
さらに「K氏は浮気をしている。相手はH氏夫人、云々・・・。」「K氏夫人は白昼堂々と、男を引き入れている、云々・・・。」こんな怪文書が出回ることもあるとか・・・。
今回、そんな社宅で標的にされてしまったエリート夫人に佐々木麻由子。誰もがうらやむ美貌の持ち主で旦都は出世街道まっしぐら！誰に、罠にハメられたのか？無残に引きちぎられたブラウスから覗く、白い素肌に残る暴行の跡が生々しい。
監督には観るものを虜にする北沢幸雄。今回も全快バリバリで作品作りに挑んだ『社宅妻暴行 白いしたたり』
皆さん！決して真似しないで下さい。犯罪です。
◆ストーリー◆
結婚して一年あまり、平凡だが真面目なサラリーマンの夫との生活に、国崎みどりは本来ならもっと幸せを感じるべきだった。
最近になって夫が海外へ赴任する話が持ち上がっていて、半年後には夫婦で赴任することになっていた。それはいわゆる栄転で、誰もがうらやましがっているのだ。
夫の会社の社宅生活は、近所付き合いの煩わしさや、狭さにいやになることもあったが、そんなことはみどりにとって大した問題ではない。
夫とのセックスも慣れとともに互いの性感帯が解り、絶頂感を味わうことが出来るのだが、何かが足りなかった。
世間から見れば新婚熱々、そして栄転と幸せの絶項のように見えるのだろうが、心の奥に澱のように沈澱するものがあり、それが幸せなはずの生活に影を落としていたのだ。
みどりの両親は彼女が高校生の時に離婚していた。母親が男と駆け落ちしたのだ。多感な頃の親の離婚というショックに、みどりは一時ぐれたこともあった。それでも何とか更生して、人並みな幸せを得ることが出来たのは何よりも夫の和也と知り合うことが出来たからだ。
みどりの心の澱とは、両親の離婚に起因していた。私も結局離婚するのではないか、幸せは長続きしないのではないか、…不安なのだ。
そんなある日の午後、事件が起きた。
宅配の配達を装った若い男、小杉則夫にみどりは自宅で犯されてしまったのだ。それはまるで白日夢のようだった。なぜ自分がこんな目に遭わなければいけないのか、見ず知らずの男に犯されなくてはならない、理由があるのだろうか。いったい私が何をしたって云うのだ…。
警察に訴えることも考えたが、結局みどりは泣き寝入りした。だがその日以来、みどりの生活はめちゃくちゃになった。何をするにも上の空で手が着かず、夫との会話もかみ合わず、セックスも拒否するようになった。そんなみどりの様子を密かに観察していたのが、同じ社宅に住む、山瀬茜だった。茜は万年係長でとっくに出世を諦めた夫の妻で、子供もいないまま、いつまでも社宅住まいを続けていた。同じ社宅に住む他の主婦よりも年上の彼女は、何事にも孤立していて、近所付き合いもほとんどなかった。
茜は同じ社宅の若い主婦たちが気に入らなかった。特にみどりの夫の海外赴任を知ってから、みどりが気にくわなくなっていた。ずいぶん昔に茜の夫にも同じような話があったのだが、結局彼女の夫は選ばれなかったのだ。
彼女は毎日パチンコ店に入り浸りのような生活をしていた。そこで知り合ったのが則夫だったのだ。
則夫は地方から出てきて、社宅からほど近いところの古いアパートに住んでいた。喧嘩が絶えなかった彼の両親は今は離婚していて、母親が引き取ったはずの妹と共に今は居所さえ分からなかった。
流れ着いた東京で、則夫は定職にも就かず、パチンコで生計を立てている有様だった。
則夫にとって茜は単なるセックス処理の女だ。そんな茜に、小遣いをやるからある女を犯してくれ、と頼まれたのだ。則夫は最初は躊躇したものの、みどりをこっそり観察するうちに、みどりに魅力を感じるようになり、決行することにしたのだった。
一度きりという思いとは裏腹に、則夫はみどりにもう一度会いたくなっていた。単なる暴行犯と被害者という関係以外に、何か二人の間に感情が芽生えているような気がしていたのだ。
則夫はみどりを犯して以来、茜にセックスをせがまれても、抱こうとしなかった。
妙な理論だが、則夫はみどりを好きになっていた。
数日後、則夫は再びみどりの部屋を訪れた。みどりは拒んだものの、結局則夫を部屋に通してしまった。
みどりは泣きながら幸せな生活を乱さないでと訴えた。だがそれはむなしい言葉だった。みどり自身解っていた。狂い始めた歯車はもう元には戻らないだろうことを。
みどりは再び、則夫に犯された。だが二度目は自分から躯を開いていった。
数日後、社宅内に怪文書が出回った。「みどりが男を引き入れ昼間からセックスに狂っている」怪文書は茜の仕業だった。
それを知った則夫は狂ったように茜を殴りつけ半殺しの目に遭わせた。
みどりの夫和也は、怪文書の事件を知ってか知らずか、海外へ行けば日本でのことなど忘れられる、新しい生活が始まる、と呟いた。
みどりはその言葉に思わず涙ぐんだ。
だがその夜、ベットの中でみどりは結局夫を迎え入れることが出来なかった。
翌日、夫が出かけた後、みどりはスーツケースに荷物を詰め、家を後にした。夫も、そして則夫も、何もかも捨て、新しい生活を始めるつもりだった。スーツケースを手にしてみどりは歩いていった。
みどりの髪を風が乱した。彼女は頬に絡みついた髪をうるさそうに掻き上げた。
