赤いキャンパス
狂った放課後
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◆スタッフ◆プロデューサー:八巻晶彦/企 画:栗原いそみ/脚本:三井優/監督:栗原宏裕/撮影:森勝/照明:田島武志/録音:福島信雄/美術:菊川芳江/編集:鍋島惇/選曲:伊藤晴康/助監督:池田賢一/ 製作担当:鶴英次
◆キャスト◆唐沢荘子:仁科まり子/荒野:太田あや子/みどり:高橋(まこ)麻子/唐沢敏郎:高橋幸兵/キサ子:戸川暁子/ハルオ:梅田弘次/芳樹:野坂隆広/立石:佐竹一男/野村:番哲也/田崎:喜田晋平/静江:橘田良江/街娼:章文栄
◆解説◆ 表向きは穏やかで、一見平凡そうに見える女教師の日常。が、陰では同じ学校に勤めるエリート教師の夫の、サディスティックなまでのSEXに苦痛の日々が続く。その夫は、暴力生徒に試験問題を流し、見返りに女生徒の身体を玩んでいた。教師社会と夫に潜在する醜さ、汚さに女教師が訣別しょうと、夜の街に出た時、そこには真の人間解放と新しい生き方を求める姿があった。
主演は、昨年耽美的な映像で話題を集めた「発禁・秘画のおんな」で鮮烈に銀幕デビューを果たした仁科まり子。女の内に潜む『娼婦』性を見事に艶じている。
共演は、すっかり大人の魅力が身についた太田あや子と、ロリータ族に朗報!新人の高橋麻子。
監督は、学園物を得意とする小原宏裕。執拗な演出はベテランならではの見事さである。
◆ストーリー◆
唐沢苑子は、二十五歳の女教師。夫の敏郎も同じ高校の教師である。
苑子は今夜も敏郎に組み敷かれていた。いつもの様に敏郎はサディスティックに苑子の身体を弄びながら、一方的に射精を終わった。とり残された苑子の顔に恨めし気な表情が浮かぶ。神経質そうに自分の性器を拭うとさっさと敏郎はパジャマを身に着けた。
苑子の運転で、夫婦はいつも通りに学校へ出かけて行く。
授業中、暴力事件が起きた。この高校では毎度のことである。敏郎がとんできて、ハルオと担任の教師の間に立ち、ケンカの仲裁に入った。素直に敏郎の言うことにハルオが従ったのには、理由があった。敏郎は事もあろうに試験問題をハルオに流していたからである。敏郎は生徒の暴力から逃がれるために不正行為をしているのだ。そうとも知らず、苑子は夫を愛していた。愛すればこそ、屈辱的なSEXにも耐えていた。しかし、苑子にはもう一つ悩みがあった。夫の母親である。非常識な時間に訪ねてきては、苑子に子供ができない事を責め、夫の世話をかいがいしく面倒をみる。敏郎は典型的なマザコンであった。
ある日、ハルオが暴力行為を理由に停学処分を受けた。怒り狂ったハルオと仲間の芳樹は、敏郎を呼び出し、顔中に赤や黒のマジックで落書きして、さんざん威した揚句、去っていった。苑子が帰る時、車のドアを開けると、そこに不様に隠れている敏郎がいた。いつもはサディスティックな敏郎が、みじめに震えているのを見て苑子は気持が解放されてゆくのを惑じた。
何かが苑子の中で変化し始めた。しかし相変わらずSEXは敏郎のサディズムを満足させる形でしか行われなかった。
ある日苑子の手元に見なれない銀色のカセットテープが送られて来た。訝しがりながらテープを回した苑子の顔からみるみる、血の気が引き始めた。それは夫の敏郎がハルオたちに試験問題をコピーさせていたこと、そして、女生徒のみどりとのSEXの様子が録音されていた。ハルオたちは取り引きの見かえりとしてみどりの身体を与えていたのだ。
ショックを受けた苑子は、街をさまよい歩いた。
苑子の後から、肩をたたいたのは教育実習生の荒野であった。二人はカフェバーで呑むことにしたが、荒野はすぐに見知らぬ男と席を立った。苑子がトイレのドアを開けると、なんと、荒野が男に跨がってSEXの真最中であった。苑子はその場から逃げるようにとび出して行った。
敏郎のいない家で、不思議と苑子の胸が高鳴り苑子は自分を解放するかのように再び酒を飲んだ。
翌日、苑子はハルオと芳樹、みどりが雑魚寝するマンションを訪ねた。みどりは一人で登校して行った。ハルオと芳樹が苑子を部屋に招き入れる。
獣のように二人が苑子にとびかかる。激しく抵抗する苑子。衣服が破れ、肌が剥き出しになる。犯されかけている苑子を敏郎が見ていた。敏郎はロッカーに隠れていたのだ。
苑子は夫に助けを求めたが、敏郎は助けようとはしない。開き直った苑子は、今までとは逆に、夫の反応を試すようにハルオたちを挑発してゆく。
「私を抱きたい?」
苑子の中の娼婦が目覚めた。混乱し、意志の弱い敏郎は耐え切れずに母親に電話で救いを求めた。苑子は夫に、心底、絶望した。苑子はハルオと芳樹を突き飛ばして部屋を出て行った。
その夜、再び苑子は夫の暴力を受けた。力ずくで屈辱的に犯されて、無理矢理に四つん這いにされて敏郎のザーメンを体内に受けた。苑子は浴室に駆け込み、自分の指を股間につっ込むと敏郎のザーメンを掻き出そうとした。さらに、気の済まない苑子は、カミソリを手にすると自らの恥毛を全て剃り落とした。そして…。
見違える程、艶っぽく変身した苑子の姿が深夜のディスコに現われる。女教師は全てを棄てて生きてゆくのだろうか?
早朝、新宿の街を『とらばーゆ』片手に、素足で歩く苑子がいた。