ック◆キャスト◆エミ：有賀ちさと／マコ：摩子／奈保子：しのざきさとみ／レズショーの女・カヨ：桜井あつみ／アツミ：杉原みさお／山村和彦：日比野達郎／百地：池島ゆたか／組田：山本竜二／レズバーの客：安永美千代／：鈴木さおり／レズバーのホスト：茂木澄子／神戸：神戸顕一
◆解説◆
「同性愛」今ではよく耳にするくらい一般的になったが、一昔前なら「変態」とか「恥知らず」とかいわれて地下に潜ったものであった。
しかし、最近若い女の子の間で流行り出しているといわれているレズプレイ。
女子校の中で聞かれた会話で「○○先輩ってステキ！あこがれちゃうわ」が延長したものがソフトレズ、正にここまで来ると「遊び感覚」である。
ソフトレズをもう一歩、踏み込んだのが、今回の「ハードレズ」である。
パンティー一枚でくんずほぐれつする女と女。69で交互にしゃぶりあう舌、まんぐり返しでいじり回す指。秘肉と秘肉をこすり合せる松葉崩しのまんぐり合戦。
そして、驚異のハードレズ軍団には、某テレビ局の女性アナにクリソツな美形ファックン娘の有賀ちさと。
完熟ボディーに純血風顔の男装の性人摩子。
バーでのレズショーを過剰なまでのサービス精神で舐め合う杉原みさおと桜井あつみ。
監督には、独特のエロティシズムとスケベさで私達を驚かしてくれる「平成の寝業師」池島ゆたか。
◆ストーリー◆
ヌードモデル・エミが、ラブホテルの一室で山村相手にポーズを取っている。山村はヌード専門のカメラマン。シャッターを切りながら、ミエミエの誘いをかける。
軽いノリで山村に抱かれるエミ。SEXのあと、山村に聞かれるまま、恋人の写真を見せるエミだが、写真の人物は女だった。
「マコトよ。一緒に暮らしてるの。…でもねェ、もう別れるかも知れない…」
エミとマコトは、夫婦同然のように暮らして2年。マコトがタチ、エミがネコのレズカップルだ。出逢ったのはヌードギョーカイ。マコトもかつてはビニ本のモデルや風俗などをしていたのだった。このテの仕事をしていると、だんだん男がバカに見えて来る。そんなときにエミはマコトと知り合い、彼女がレズだということを聞かされたのだった。ふたりはすぐに燃え上がり、レズSEXをし、一緒に住み始める。最初は楽しい生活だった。しかし、マコトがヌードギョーカイをやめ、レズバーに勤め出すようになってから、次第に二人の関係に影が射し始めるのだった。
マコトはエミの前では自分のことを「俺」と言い、まるで夫のように振る舞うようになる。服装もすっかり「男」だった。「俺、シナリオ作家になろうと思ってるんだ。一発当てたらマンションでも買ってエミと暮らしたいな」などと、言うことはデカイのだが、それに対しての努力は全く続かないタイプなのである。シナリオ学校も中退、レズバー勤めもちょっとイヤなことがあるとすぐに辞めてしまうといった具合だ。そのクセ金使いは荒く、エミはホテトルのアルバイトで二人分の家計を支えるハメになってしまう。
バーテンの資格を取りたい、と言ってエミに金を出させたマコトだったが、結局それも続かなかった。二人の間にはケンカも起こった。しかし、そのたびにSEXでゴマ化すマコトなのである。家ではマコトに尽くし、仕事では客に奉仕する女を演じるエミ。ストレスも頂点に達した頃、マコトがレズバーのママ・奈保子と浮気していることが発覚する。
奈保子はもう若くない分、マコトに必死で貢いでいた。元々贅沢好きのマコトである。いい気になって奈保子に金を遣わせ、求められれば抱いてしまうのだった。
その頃、エミはエミで常連の客・百地に、「私と専属契約しないか？」と言われていた。むしろ断ったのだが、マコトはその話を聞くなり、
「契約すりゃいいじゃん。そのお金で俺に車買ってくれよ」と言う。頭に来たエミはマコトにティーカップを投げ付ける。マコトはプイと出て行った。
「これで終わるなら終わるでいいやって思ったの。でも…」
そうも行かなかったのだ。マコトはエミの留守中、部屋にやって来ては、預金通帳を持ち出したり、エミの宝石を持ち出したりし始めたのだ。
「どういうつもり？ドロボーじやないの！」
奈保子のマンションに電話をかけ、文句を付けてもマコトは聞き直るだけだった。
翌日、ホテトルの客・組田の相手をしても、今ひとつ調子の出ないエミだった。組田はエミがレズであることと、その相手とうまく行っていないことを知ると、面白がってひとつの提案をする。
預金通帳はともかく、エミは母親の形見の指輪だけはどうしても返してもらいたかった。マコトを呼び出し、
「指輪だけは返して」
と頼むエミだったが、マコトはそれを質に入れてしまったという。エミはショックを受け、組田の提案通り、マコトをダマし、組田が待っているホテルの一室へと向かうのだった。
組田とエミの二人がかりで縛られ、バイブなどで責められて行くマコト。しかし、マコトは全く男がダメで、ものすごい抵抗を示し、最後は嘔吐までしてしまう。
エミはマコトが気の毒になり、組田に途中でやめてもらうのだった。
久々にマコトは二人の部屋に戻って来て、二人はレズSEXをし、いつもの仲なおりをした。
「結局続かなかったのよ。また出てっちゃってね。」
聞いていた山村は男には到底理解出来ない、ドロドロした毒気に当てられて、沈鬱な気分になるのだった。
二人は撮影のホテルを出る。山村は雑踏に消えていくエミの写真を撮った。
後日、山村は「川原美代子」という女が、都内のマンションから転落死するというニュースを耳にするが、マコト＝美代子とは気付くはずもなかった。
